初取引のお客様
初めてお取引するお客様とのお仕事は難しいものです。どう言うレベルで仕様を提示して下さるか、どう言うレベルで受入テストをして下さるか、どんな体制であるか等がわからないからです。提案、見積りの段階で、ある程度ヒアリングはしますが、手に取るように把握することは困難です。
要件定義工程における、お客様からの仕様の提示レベルも様々です。実装の事まで考慮して、基本設計レベルのお話しまでして下さるお客様もいますし、その逆で、かなり曖昧な場合もあります。
受入テストのレベルもお客様によって様々です。私が考える受入テストは以下の通りですが、お客様によって、テストの種類や粒度が異なります。(「システム発注から導入までを成功させる90の鉄則」と言う本を参考にしています)
<受入テストの目的>
・ユーザー目線で業務遂行可能かどうかを検証する。
・システム品質に問題ないことを検証する。
<受入テストの種類>
・機能確認テスト
要件定義で定めた機能がすべて網羅されているかを確認する。
・システム間連携テスト
新システムと連携するシステムとの間で、
データ連携に問題がないことを確認する。
・シナリオテスト
実際の業務の流れを再現し、問題なく運用ができるかを確認する。
・現新比較テスト
現行システムと新システムの出力結果を比較し、一致することを確認する。
そして、体制に関してもお客様によって様々です。提案、見積りの段階でお話しする方は、我々に仕様を提示する方ですが、この段階では、どなたが受入テストするのかもよくわかりません。お客様の受入テストの体制に不安を感じた場合、受入テストの業者をご紹介する事もあります。
初回の仕事でお客様のやり方を把握できれば、2回目以降はかなり楽になります。初回が難しいのは仕方がない事ですね。初回を上手く乗り切る為には、お客様を良く観察して、お客様のやり方に素早く合わせていく事が重要かと思います。
石躍